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2016年8月31日 (水)

NATA 67th Clinical Symposia & AT Expo 報告

2016年6月にアメリカメリーランド州ボルティモアで開催されたNATA 67th Clinical Symposia & AT Expoに参加してきました。
そこで講義内容を1つご紹介したいと思います。

私が参加した講義の一つに「クロスエデュケーショントレーニング(Cross-Education Training)」というものについてでした。この講義の中ではクロスエデュケーショントレーニングとは主にクロスエデュケーション効果というものを利用したリハビリテーションのことを指していました。

ご存知の方も多いかと思いますが、クロスエデュケーション効果とは数十年前から世に出ており、一方の手足をトレーニングするとその効果が対側に移るというものです。簡単な例ですと右脚でハムストリングスカールを実施すると、左ハムストリングスも何もしなくても筋力アップします。つまりこれをリハビリに利用すると健側の筋力トレーニングを行うことにより患側の筋力アップを図るというものです。また、筋力だけでなく、神経伝達機能も向上すると言われています。


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最近では多くの研究もされており、私が参加した講義で使用された研究データでは50%1RMで実施する必要があり、アイソメトリックよりコンセントリック、コンセントリックよりエキセントリックの方が効果的だったとのことでした。またEMSのような電気刺激と合わせることも効果的であるとのことです。少し幅はありますが、上肢では3-20%、下肢では10-70%の筋力アップをしたとのことです。(ただし、この効果がどうやって起こるかは2つのセオリーがあり、まだ正確には判明されていないようです。脳や神経に関わることなので、正確に判明されるのはまだ先かもしれません。)

この効果を利用したリハビリは前十字靭帯再建術のリハビリなど患部を直接リハビリできない時期には大変有益な方法かと思います。健側のみトレーニングすることにより左右差を助長してしまうといご意見もあるかと思いますが、何もしないことにより患側の筋力は低下してしまいますので、このクロスエデュケーション効果うまく取り入れ、患者様が少しでも早く復帰できるよう皆さんの現場に活用して頂ければと思います。

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担当:辻 直幸

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